仕事のストレスや体調不良が続き、「もう限界かもしれない」と感じながらも、退職を切り出すことに強い不安を抱えている人は少なくありません。上司にどう伝えればいいのか、甘えだと思われないか、今辞めて将来は大丈夫なのか。こうした悩みを一人で抱え込み、無理を重ねてしまうケースも多く見られます。
しかし、心身の不調を感じている状態で働き続けることは、状況をさらに悪化させるリスクがあります。この記事では、ストレスや体調不良で限界を感じている方に向けて、退職を考えることが決して間違いではない理由と、正しい伝え方や判断のポイントを弁護士の視点から整理して解説します。
ストレスや体調不良で退職を考えるのは甘えではない【精神的限界】

体調不良や強いストレスを理由に退職を考えると、「もう少し頑張るべきではないか」「自分が弱いだけではないか」と自分を責めてしまう人もいます。しかし、精神的・身体的な不調は個人の気持ちの問題ではなく、働く環境や業務内容が原因で生じることも多く、無理を続けることで深刻な状態に進行するおそれがあります。
まずは、仕事のストレスがどのように心身へ影響するのか、限界のサインにはどのようなものがあるのかを正しく理解することが重要です。
仕事のストレスで心身に不調が出る仕組み
長時間労働や過度なプレッシャー、人間関係の緊張状態が続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。その結果、睡眠障害、食欲不振、動悸、頭痛、強い不安感など、さまざまな体調不良や精神的な症状が現れます。これらは一時的なものとして見過ごされがちですが、放置すると回復に長い時間を要するケースもあります。仕事のストレスによる不調は、本人の努力不足ではなく、環境による影響であることを理解する必要があります。
精神的・身体的に「限界」が近づいているサインとは
朝起きると強い憂うつ感がある、出社を考えるだけで動悸や吐き気が出る、仕事中に集中力が著しく低下する、欠勤が増えているといった状態は、心身が限界に近づいているサインといえます。
また、休日でも疲労が抜けず、仕事のことが頭から離れない場合も注意が必要です。これらの兆候が重なっている場合、無理を続けるよりも働き方を見直す、退職を含めた選択肢を検討することが、自分を守る行動になります。
体調不良を理由に退職を考える人が増えている背景
近年は、メンタルヘルスへの理解が進み、体調不良や精神的な不調を理由に早めに退職や環境変更を選ぶ人が増えています。無理を続けて長期離脱するよりも、早い段階で職場を離れ、回復を優先するという考え方が一般的になりつつあります。体調不良で退職を考えることは決して特別なことではなく、今後の人生やキャリアを守るための現実的な判断であると言えるでしょう。
体調不良やストレスを理由に退職することは法的に問題ない

体調不良やストレス、精神的な不調を理由に退職を選ぶことに、法律上の問題はありません。会社側から「その理由では辞められない」「甘えているだけではないか」と言われることもありますが、退職は労働者の権利であり、理由の内容によって制限されるものではありません。ここでは、体調不良を理由に退職する場合の法的な考え方と、よくある誤解について整理します。
体調不良や精神的不調は正当な退職理由になる
退職理由として体調不良や精神的な不調を挙げることは、法的に何ら問題ありません。労働契約は、労働者が継続して働くことを前提としていますが、心身の健康が保てない状態で無理に働き続ける義務はありません。ストレスによる体調悪化や精神的不調は、働く環境とのミスマッチが生じているサインであり、退職を検討する十分な理由になります。
診断書がなくても退職は可能
体調不良やストレスを理由に退職する場合でも、必ずしも医師の診断書は必要ありません。診断書は、休職や傷病手当金の申請などでは求められることがありますが、退職そのものの成立要件ではありません。会社から診断書の提出を求められることもありますが、提出しなければ退職できないということはなく、あくまで任意である点を理解しておくことが重要です。
体調不良やストレスで退職を伝える際に押さえておくべき基本的な考え方

体調不良やストレスを理由に退職を伝える場面では、言い方次第で不要な引き止めや精神的負担が大きく変わります。重要なのは、説得や相談ではなく、退職の意思を事実として伝える姿勢を取ることです。ここでは、直属の上司に退職を伝える際の考え方や、ストレスを最小限に抑えるためのポイントを整理します。
直属の上司に退職を伝える際の基本姿勢と適切なタイミング
退職の意思は、原則として直属の上司に最初に伝えるのが一般的ですが、体調不良が深刻な場合は無理に対面にこだわる必要はありません。出社が難しい状態であれば、メールや電話で意思を伝えても問題なく、重要なのは早めに退職の意向を明確に示すことです。タイミングとしては、これ以上業務を続けるのが難しいと判断した時点で伝えるのが適切であり、限界まで我慢する必要はありません。
感情的にならず退職の意思を事実として伝えるポイント
体調不良やストレスで追い詰められている状況では、感情が先に出てしまいがちですが、退職を伝える際は淡々と事実を伝えることが重要です。「これ以上勤務を継続できないため退職します」というように、理由を簡潔にまとめ、決定事項として伝えることで、不要な議論を避けやすくなります。相手を納得させようと詳細を説明しすぎると、かえって引き止めの材料を与えてしまうため注意が必要です。
体調不良やストレスの退職で引き止められやすい伝え方と避けるべき例
「もう少し休めば良くなるかもしれません」「できれば辞めたいと考えています」といった曖昧な表現は、上司に調整や引き止めの余地を与えてしまいます。体調不良による退職では、相談の形を取らず、退職するという結論を先に伝えることが重要です。迷いがあるように見える伝え方は、精神的な負担を長引かせる原因になるため避けるべきです。
体調不良やストレスによる退職の伝え方を具体例で確認する

体調不良やストレスを理由に退職を伝える際は、言葉選びによって相手の受け取り方やその後の対応が大きく変わります。ここでは、実務でそのまま使える形の例文を用いて、口頭とメールそれぞれの伝え方を整理します。
上司に口頭で退職を伝える場合の例文
口頭で伝える場合は、理由を簡潔にし、退職が決定事項であることを明確にするのがポイントです。「体調不良が続いており、これ以上業務を継続することが難しいと判断しましたので、◯月◯日をもって退職いたします。ご迷惑をおかけしますが、決定事項としてご理解ください。」のように、感情的な説明や謝罪を重ねすぎず、事実として淡々と伝える形が望ましいです。
メールや書面で退職を伝える場合の例文
対面や電話が難しい場合は、メールで退職の意思を伝えても問題ありません。例としては、「体調不良が続いており、医師の助言も踏まえ、これ以上勤務を継続することが困難と判断しました。そのため、◯月◯日をもって退職させていただきたく存じます。詳細な手続きについては改めてご指示ください。」といったように、退職日と意思を明確に記載することが重要です。
欠勤が続いている状態で退職を伝えるときの注意点
すでに欠勤が続いている場合でも、退職を伝えること自体に問題はありません。ただし、連絡を先延ばしにすると無断欠勤と誤解されるおそれがあるため、早めに退職の意思を明確に伝えることが重要です。体調不良で直接連絡が難しい場合は、メールなど記録が残る方法を選び、退職の意思表示を行うことで不要なトラブルを防ぐことができます。
体調不良やストレスで退職を伝えた後に取るべき具体的なステップ

体調不良やストレスを理由に退職の意思を伝えた後は、感情に流されず、必要な手続きを一つずつ整理して進めることが重要です。ここでは、退職が確実に成立するために押さえておくべき実務上のステップを解説します。
退職の意思表示から退職届提出までの流れ
退職の意思を口頭やメールで伝えた後は、必ず退職届を提出します。口頭のみでは「聞いていない」と言われるリスクがあるため、書面で意思表示を残すことが重要です。退職届には退職日を明確に記載し、提出方法は手渡し、メール添付、郵送など職場の状況に応じて選びます。体調不良で出社が難しい場合は、メールや郵送でも問題ありません。
退職届に記載する退職理由の考え方
退職届の理由は「一身上の都合により」と記載するのが一般的です。体調不良を詳細に書く義務はなく、無理に症状や経緯を説明する必要もありません。理由を簡潔にすることで、不要な詮索や引き止めを防ぎやすくなります。診断書がある場合でも、退職届への添付は必須ではありません。
業務引き継ぎや最終出社日の調整方法
体調に余裕がある場合は、最低限の引き継ぎ資料を作成することでトラブルを減らせます。ただし、体調が限界の場合や欠勤が続いている場合は、無理に引き継ぎを行う必要はありません。業務引き継ぎは会社側の責任で調整すべきものであり、体調を悪化させてまで対応する必要はないという点を理解しておくことが大切です。
体調不良やストレスでも円満退職は可能かを判断するための基準

体調不良やストレスを理由に退職する場合、「できれば円満に辞めたい」と考える人は多いものです。ただし、円満退職を優先するあまり無理をしてしまうと、かえって心身の状態を悪化させてしまうことがあります。ここでは、体調不良の状況に応じて、円満退職を目指すべきかどうかを判断するための考え方を整理します。
円満退職を目指したほうがよいケース
職場の人間関係が比較的良好で、上司や会社が体調不良に理解を示している場合は、円満退職を目指す余地があります。業務量の調整や引き継ぎ期間について話し合いができる環境であれば、無理のない範囲で協力することで、トラブルを避けながら退職できる可能性があります。体調に一定の余裕があり、連絡や最低限の対応が可能な場合が前提となります。
職場環境が原因の場合に注意すべきポイント
体調不良やストレスの原因が長時間労働やハラスメントなど職場環境にある場合、円満退職に固執する必要はありません。このような環境では、誠意を尽くしても引き止めや責任転嫁を受けるケースが少なくなく、話し合いが精神的な負担になることがあります。体調を崩した原因が職場にある場合は、距離を取る判断そのものが正当であることを理解しておくことが重要です。
無理な調整や引き継ぎが逆効果になるケース
体調が悪化しているにもかかわらず、引き継ぎや最終出社日にこだわり過ぎると、回復が遅れる原因になります。欠勤が続いている状態や、出社すること自体が大きなストレスになっている場合は、円満さよりも自身の健康を優先すべき段階です。このような場合、必要以上に会社に合わせることは逆効果になりやすく、結果的に退職までの期間が長引くこともあります。
体調不良やストレスで自分から退職を伝えられない場合の対処法

体調不良やストレスが深刻になると、退職の意思を伝えること自体が大きなストレスになり、自分から上司や会社へ連絡できなくなる人も少なくありません。この状態は決して珍しいものではなく、心身が限界に近いサインでもあります。ここでは、自分で退職を伝えられない場合に取るべき現実的な対処法を整理します。
退職を伝えること自体が強いストレスになるケース
上司との関係が悪い、過去に強く引き止められた経験がある、体調不良を軽く扱われてきたなどの背景があると、退職の意思表示そのものが大きな精神的負担になります。このような状態で無理に連絡を取ろうとすると、不安や症状が悪化し、冷静な判断ができなくなることもあります。退職を伝えられないのは意思が弱いからではなく、心身が限界に近づいている結果と考えるべきです。
退職代行サービスを使う判断基準とメリット
自分で退職を伝えることが難しい場合、退職代行サービスを利用するのは有効な選択肢です。退職代行を使えば、本人に代わって第三者が退職の意思を会社へ伝えるため、上司や人事と直接やり取りする必要がありません。特に精神的な負担が強い場合は、連絡や交渉を完全に任せられる点が大きなメリットになります。
欠勤が続いている場合でも退職代行は利用できるか
すでに体調不良やストレスで欠勤が続いている場合でも、退職代行を利用することは可能です。欠勤しているからといって退職できなくなるわけではなく、退職の意思表示を行えば手続きは進められます。連絡が取れない期間が長くなるほど不安が増すため、欠勤が続いている段階こそ、早めに退職代行や弁護士へ相談することが重要です。
体調不良やストレスによる退職と転職活動への影響

体調不良を理由に退職すると、その後の転職活動に悪影響が出るのではないかと不安に感じる人は多くいます。しかし、実際には伝え方や準備次第で不利になるケースは限定的です。ここでは、体調不良による退職が転職活動に与える影響と、注意すべきポイントを整理します。
転職面接で退職理由をどう説明するか
転職面接では、体調不良そのものを詳細に説明する必要はありません。「業務内容や職場環境とのミスマッチがあり、体調を崩したため環境を見直した」「今後は長く働ける環境を選びたいと考えた」など、前向きな理由に言い換えて伝えることが重要です。体調不良を正直に伝えつつも、改善に向けて行動している姿勢を示すことで、評価が下がりにくくなります。
体調不良を理由にした退職は転職で不利になるのか
体調不良による退職それ自体が、転職で不利になることはほとんどありません。近年はメンタルヘルスや働き方への理解が進んでおり、体調不良を理由に環境を変える判断は珍しくなくなっています。ただし、短期間での退職を繰り返している場合は、説明の一貫性が求められるため注意が必要です。
転職活動を始めるタイミングと次の職場環境の見極め方
体調不良が回復していない段階で無理に転職活動を始めると、再び不調を繰り返すリスクがあります。まずは心身の回復を優先し、そのうえで転職活動を進めることが大切です。次の職場を選ぶ際は、業務量や勤務時間、職場の雰囲気など、自分の体調に合った環境かどうかを慎重に見極める必要があります。
まとめ|体調不良やストレスで限界なら退職代行も選択肢に【弁護士法人みやび】

ストレスや体調不良が続き、仕事を続けることに限界を感じている場合、無理を重ねることが必ずしも正しい選択とは限りません。心身の不調を抱えたまま働き続けることで、症状が悪化し、回復までに長い時間がかかってしまうケースも少なくありません。退職は逃げではなく、自分自身を守るための合理的な判断であることを理解することが大切です。
自分を守るために退職を選ぶことの重要性
体調不良やストレスを感じながら働き続けることで、判断力や集中力が低下し、さらに強いストレスを抱え込んでしまうことがあります。限界を迎える前に退職という選択をすることで、心身の回復に専念でき、将来的により良い働き方を選ぶ余地が生まれます。自分の健康を最優先に考えることは、決して間違いではありません。
弁護士法人の退職代行サービスが選ばれる理由
体調不良やストレスの状態では、上司や会社に退職の意思を伝えること自体が大きな負担になる場合があります。弁護士法人みやびの退職代行であれば、弁護士が代理人として退職の意思表示を行い、会社とのやり取りをすべて任せることが可能です。法的根拠に基づいた対応ができるため、引き止めやトラブルが生じた場合でも安心して任せることができます。
退職代行利用の流れと弁護士法人みやびへの相談方法
弁護士法人みやびでは、LINEや電話による無料相談を通じて、現在の体調や職場状況を確認したうえで、最適な退職方法を提案しています。相談段階では、退職代行を利用すべきかどうかを含めて検討でき、無理に依頼を進める必要はありません。体調不良で限界を感じている場合は、早めに専門家へ相談することで、負担の少ない退職につながります。

弁護士法人「みやび」は全国の「会社を辞めたいけど辞められない」人に退職代行サービスを提供しています。LINE無料相談・転職サポート・残業代等各種請求にも対応しており、2万7500円(税込)から承っています。まずはお気軽にご相談ください。
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ストレス・体調不良で退職を考える人によくある質問
ストレスや体調不良が原因で退職を考える場合、「本当に辞めていいのか」「どう伝えればいいのか」「トラブルにならないか」など、多くの不安が生じます。ここでは、実際に相談が多い質問を中心に、退職の伝え方や判断のポイントを整理します。
ストレスや体調不良を理由に退職するのは甘えですか?
いいえ。心身の不調は正当な理由であり、我慢し続ける必要はありません。
体調不良を理由に退職しても法的に問題はありませんか?
問題ありません。退職理由は労働者の自由で、体調不良は正当な理由です。
診断書がなくても体調不良を理由に退職できますか?
はい。診断書は必須ではありません。
上司に体調不良をどこまで詳しく説明する必要がありますか?
詳細まで説明する必要はありません。体調不良で業務継続が困難という伝え方で十分です。
「一身上の都合」で退職しても問題ありませんか?
問題ありません。実務上も最も一般的な退職理由です。
体調不良で欠勤が続いていても退職はできますか?
できます。欠勤中でも退職の意思表示は可能です。
退職を伝えたら強く引き止められそうで不安です。
引き止めに応じる義務はありません。意思が固ければ退職は成立します。
体調不良を理由に退職すると転職活動で不利になりますか?
適切に説明すれば不利になりません。環境改善を目的とした前向きな理由として伝えられます。
体調不良で自分から退職を伝えるのがつらい場合はどうすればいいですか?
退職代行を利用する方法があります。本人が直接伝えなくても退職は可能です。
体調不良の場合、退職代行は使えますか?
はい。体調不良が理由で退職代行を利用する人は多くいます。
退職代行を使うと会社と揉めますか?
弁護士が対応する退職代行であれば、法的に整理された形で進められるため、トラブルになりにくいです。
弁護士に相談するタイミングはいつが適切ですか?
退職を考えた時点、または引き止めや不安を感じた時点で相談するのが適切です。



